シエナの中心街や歴史的な魅力については、“シエナの町”でゆっくりご案内するとして、ここでは世界遺産とワインなどの観光面から見た“シエナ県”の魅力を皆さんにお伝えしたいと思います。
イタリアにおいて“県”というのはあまり聞きなれないかもしれません。イタリアは海に囲まれた長靴型の半島で、20の州から構成されていますが、その“州”の中に“県”が存在します。
その数、全国110県(2017年1月現在)。つまり“シエナ県”はイタリア国内の110ある県の中の1つというわけです。
皆さんは、イタリアがユネスコの世界遺産登録数世界一の国だということをご存知でしょうか?
イタリア国内にはなんと51もの世界遺産があります。(2016年1月現在世界第一位)
そして、実はこの小さなシエナ県にその世界遺産が4つも存在しているのです。
・サン・ジミニャーノ歴史地区(1990年)
・シエナ歴史地区(1995年)
・ピエンツァ市街の歴史地区(1996年)
・オルチア渓谷(2004年)
トスカーナ州全体で世界遺産は7つ。そのうちの4つがシエナ県に存在しているとあれば、シエナ県が州内において最も美しい自然と遺産を備えた県だということに疑いの余地はありません。
※ちなみにトスカーナ州(全10県)の残りの3つの世界遺産とは、フィレンツェ歴史地区(フィレンツェ県1982年)、メディチ家の邸宅群と庭園群(フィレンツェ県2013年)とピサのドゥオーモ広場(ピサ県1987年)です。
シエナの魅力というのはそれだけではありません。イタリアがワイン大国ということはご存知の方も多いことと思いますが、ここトスカーナ州は今や世界に誇るワイン銘醸地の1つ。そして、シエナ県はそのトスカーナワイン生産地の心臓ともいうべき最重要エリアになっているのです。
イタリアの国の定めるワイン法において特筆されるべき最上のカテゴリーを意味する“DOCGワイン”(トスカーナ州11銘柄)のうち、5銘柄がシエナ県にあることからもその重要性が窺い知れます。(2017年1月現在)
・キァンティ(キァンティ・コッリ・セネージ含む)DOCG 赤ワイン ※キァンティ=シエナ他5県で生産(フィレンツェ県、アレッツォ県、プラート県、ピストイア県、ピサ県)、キァンティ・コッリ・セネージ=シエナ県のみ
キァンティ・コッリ・セネージ 組合加盟ワイナリー 70社
※各組合の加盟ワイナリー数はボトリングまで自社で行う生産者となり、ブドウ畑のみの生産者は含まれていません。
例えば、ブドウ畑農家の生産者も含めたキァンティクラッシコの総生産者数は約600社となります。
また、一部重複するワイナリーも存在します。
シエナは丘の上にある中世都市。
シエナ歴史地区とは、いわゆるシエナ中心街の古き砦の壁で囲われている世界遺産として保護されている地区です。
伝統、文化、芸術が集結し、そして愛に満ちた伝統料理とワインがあります。
ここでは、シエナを訪れる日本人の方のサポートとなるように、基本的な情報や観光に役立つ情報をご紹介しましょう。
シエナ県北部の銘柄ワイン キァンティ・クラッシコDOCG、ヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノDOCG、キァンティ・コッリ・セネージDOCGなど
シエナ県南部の銘柄ワイン ブルネッロ・ディ・モンタルチーノDOCG、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノDOCG、キァンティ・コッリ・セネージDOCG、オルチアDOCなど
シエナを観光する前に、シエナの紹介ビデオ(映像)を見てイメージを膨らませましょう!1分30秒〜3分くらいのビデオです。